■基準不適合状態にあると認める構造、装置又は性能の状況及びその原因
① 半自動式油圧クラッチにおいて、クラッチ油圧パイプ接続部の振動に対する評価が不十分なため、エンジンの振動等により、接続部の固定金具(リテンションピン)が外れ、当該パイプが損傷することがある。そのため、クラッチオイルが漏れ、そのままの状態で使用を続けると、警告灯が点灯して変速不能となり、最悪の場合、停車時にギヤをニュートラルにできず、エンストして再始動できなくなるおそれがある。
② トランスミッションに関する整備時において、作業要領書の指示が不適切なため、トランスミッションコントロールモジュールの制御プログラムが正しく設定されていないことがある。そのため、自動変速モードで走行した場合、半クラッチ状態が長くなり、そのままの状態で使用を続けると、クラッチ温度が上昇し、警告灯が点灯するとともに変速不能となるおそれがある。または、走行開始直後、ニュートラルになるおそれがある。